ラッピング加工


 ラッピングとは、MDF*1または無垢材、他にアルミ、樹脂などの基材の表面に樹脂製接着剤でオレフィンシート、紙製シート、粘着シートを張り合わせる技術です。

 

 シートは数えきれない種類があり、木目柄以外の様々なパターンがあるので様々のニーズにお応えする事が可能です。

 

 主に扱うMDF、シート、接着剤はF☆☆☆☆*2を使用しています。

 

 また塗装に比べ製造スピードが速く、大量生産が可能なので低コストで製品を仕上げられます。

 

主に、住宅の扉、框、窓枠などに用いられます。

  

*1 MDF(medium density fiberboard) 木質繊維を原料とする成型板

*2 F☆☆☆☆ 24時間の間に放散するホルムアルデヒド量が平均0.3mg/L以下

※撮影用に製作した製品になりますのでシート廃番などの可能性があります。


ラミネーター


   ラッピング製品を製造するには、モルダー加工の後にラミネーターという機械を用います。

 

 弊社では5機のラミネーターを保有しており、基材の幅、形状により使用するラミネーターが変わります。

 

 まずナイフコーター(接着剤をいれるタンク)でシートに接着剤を均一に塗布していきます。

 その後、乾燥炉を通りながら接着剤を程よく乾燥させ、基材にヒーターで温めながらローラーで密着させながら貼り合わせます。

 

 製品を製造する前に基材に合わせてローラーの角度、強さを決めるのですが、この時のセッティングにより製品のクオリティーが左右します。

 

 製品の形状が複雑になるほどセッティングの難易度、及び時間が変わり、ローラー1本の角度をわずかに間違えるだけでも製品が駄目になる事があるので細心の注意が必要です。

 

 また、基材の性質、形状、シートの性質、気温、湿度により接着剤の塗布量、乾燥炉温度、ヒーター温度、ローラー強度、ラミネータースピードなどが変わり、それらを複合的に判断し製造していかなければなりません。

 

 この事から、ラミネーターを扱うには、熟練の職人の技術が必要となります




真空プレス


 真空プレスによるラッピング加工は製品の仕上りに関してはラミネーターによる加工と変わりませんが、作業工程が大きく変わります。

 

 ラミネーターではローラーの密着によりシートと基材を貼り合わせるのですが、真空プレスでは熱線で温めた特殊なゴムで上か包み込むようにして貼り合わせてゆきます。

 

 真空プレスでも基材の性質、シートの性質、気温などにより機械の温度、エアー圧力が変わってくる為、注意が必要となってきます。また真空プレスでしか製造出来ない商品も沢山あります。

 

 ラミネートとは違い大量生産不可で製造コストが高くなりますが、セッティングの必要がない為、1枚からの生産が可能ですので小ロット、短納期※1に対応する事が可能となります。

 

※1 ラッピング加工後12h以上の養生が必要となりますので当日出荷は不可です。


ラッピング製品修復


 弊社ではラッピング製品の剥がれ、キズ、異物混入等の修復作業も承っております。

 

 修復に使用する接着剤、プライマーはF☆☆☆☆ですので

安心していただけます。

 

 また数メーターですがオレフィンシート(WS,TE)は種類豊富に保管しておりますので在庫があれば貼り替えも可能です。(お急ぎの方はシートのみの注文も可能です。)

 

 但し繁盛期には修復作業は受付停止となりますので、ご理解の方よろしくお願いいたします。